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AAAMYYY "BODY" 〜屍を越えてゆけ〜 東京リリース公演 at 渋谷 WWW 2019/3/9 by Takeshi Okuno

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前回、12月に同じ会場で初めてライブを見た時は STEPHENSMITH との対バン。今回はワンマンだったので、アルバム・リリース公演ということもあり、1曲目から AAAMYYY のサウンドの世界観をより感じた。

アルバム『BODY』のコンセプトに合わせて、AAAMYYY は白衣に医療用アイウェアという出で立ちで、バンドメンバーは被験者という設定。アルバムやこれまでの曲で共演していた MATTON、呂布 や KEIJU もゲストで登場。

シンセを演奏している Tempalay や TENDRE サポートの時とは違い、AAAMYYY は楽器の演奏はなし。今回はステージに近い1段目のフロアで見ていたので、AAAMYYY のボーカル、パフォーマーとしての存在感、魅力というのもより感じた。

12月の時も感じたけど、AAAMYYY のサウンドがライブでこのメンバーでのバンドセットで演奏されると、よりフィジカルな BODY を得ると言うか、音の迫力やグルーブ感をさらに増してかなりかっこいい。

レコーディングでの音源とまた違う、今回のようなワンマンのライブバージョンも、時が来たら配信とかでリリースされたらいいなと思った。

20年ぶりの"闘魂" フィッシュマンズ x cero by Takeshi Okuno

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とにかく最高だったの一言。猪木イズム〜佐藤イズムの闘魂伝承。

茂木さんが去年一番の衝撃作だったというアルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」の時のツアー以来で見た、cero のライブも素晴らしかった。

対談記事で茂木さんが、「フィッシュマンズの曲を演奏する中でビートが変わっていって、ceroのみんなが合流していくっていうことをやってみたいんだよね。」と話していたので、あるいは「大停電の夜に」からの「ナイトクルージング」とかもあるのかな? と思っていたけどそういうのはなかった。

で、まず最初に初期フィッシュマンズの演奏があるとは、思ってもみないうれしい驚きだった。まさに気分はコール天。その後も、ライブ中は度々、涙腺がうるんだ。
オリジナルメンバーのギター、小嶋謙介さんも加わり、曲は小嶋さん作詞作曲のナンバー、「あの娘が眠ってる」。
去年リリースされたコンピレーション盤やアナログ盤のジャケットに、小嶋さんが今はデザイナーとして携わっているというのは素敵だ。

そしてあらためてフィッシュマンズのステージが準備され、鳴り響いたのは「男達の別れ」バージョンの「Oh Slime」。あの「柏原譲 柏原譲」、「茂木欣一 茂木欣一」、「サトー サトー」がまたライブで聴けるとは。そこから、「ナイトクルージング」、「なんてったの」という流れは「男達の別れ」と同じ。Rate Your Music のオールタイムチャートで81位になったりと、海外でもあらためて高く評価されていることも受けての出だしの曲順なのかな、とも思った。

1999年の「男達の別れ」というライブから20年経った今も、こうして男達+原田郁子さんが集い、また演奏されるというのは本当にうれしいことだ。それも懐メロ的な感じでは全然なく。

「男達の別れ」の「ひこうき」は、中盤の佐藤さんのギターが大きなハイライトだけど、この日の木暮さんならではのギターもかっこよかった。あの日の佐藤さんを彷彿とさせる、ステージを左右に動きながら客席最前列に迫る木暮さんの演奏を、あの日の赤坂ブリッツと同じような角度、距離感から見ていた。リハーサルの時の映像の一部を zAk さんがアップしていた。

#FISHMANS #闘魂2019

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佐藤さん亡き後のフィッシュマンズのライブは、2005年のLONG SEASON REVUE、2011年の野音以来だった。いろんなゲストボーカルを迎えたことも含めてその時々のトライもしてきた中で、茂木さん、原田さん、ハナレグミのボーカルのバランスも含めて、今回のが特に一番良かったように感じた。(2014年の VIVA LA ROCK や、2016年は見てない)。「Smilin’ Days, Summer Holiday」でのファルセットを使ったハナレグミのボーカルもよかった。

終盤の「ゆらめきIN THE AIR」がライブで演奏されたのも、20年ぶり。当時の佐藤さんのボーカルと、HONZIさんのバイオリンの音がミックスされていて、貴いという形容詞が浮かんだ演奏だった。

最後から2曲目、cero からボーカルの高城晶平さんとパーカッションの角銅真実さんを迎えての「JUST THING」は、今回の闘魂ならではの演奏で、できれば音源としてリリースしてもらえたらうれしいなと。

やはり、エンジニアの zAk さんによる音もすばらしく。佐藤さんの歌詞からあらためてインスピレーションを受けることもあり、「頼りない天使」では「本当さ ウソじゃないんだよ 未来はねえ 明るいって」、そういう気持ちを常に持っていたいなと思った。

ライブの中で茂木さんが、ライフワークとしてフィッシュマンズの曲を演奏し続けたい、と言っていた。また来年、闘魂2020にも期待したいし、毎年とは言わなくても可能な限り、今後も続けていってもらえたらいいな。

2019.2.19 闘魂2019 Zepp Tokyo
FISHMANS
0 あの娘が眠ってる
1 Oh Slime
2 ナイトクルージング
3 なんてったの
4 土曜日の夜
5 頼りない天使
6 ひこうき
7 Smilin’ Days, Summer Holiday
8 MELODY
9 ゆらめきIN THE AIR
10 いかれたBaby
11 JUST THING (with cero)
12 Weather Report (with cero)

会場でフライヤーが配られていて、フィッシュマンズのドキュメンタリー的な映画の制作がスタートしたとのことで、そちらも楽しみ。
https://motion-gallery.net/projects/THE-FISHMANS-MOVIE

BIGYUKI LIVE FEAT. ANNA WISE @ OPRCT by Takeshi Okuno

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1月19日、代々木上原にできた OPRCT のオープニングライブは、ニューヨークを拠点に活動するキーボーディスト BIGYUKI。ゲストボーカルに Anna Wise。

去年の11月末、 YUKI さんがライブ翌日にバンドメンバーとたまたま原宿の CHOP COFFEE に来た時に、僕らはポートランドの DEADSTOCK COFFEE の Ian Williams とポップアップの準備で来ていて偶然会えた。

その時は、イアンの友人で同じく前日に別の会場でライブをしていた Oddisee も CHOP COFFEE にやってきて、とアメリカからのミュージシャンが揃う面白いタイミングだった。

その数カ月前にNHK-BSでの YUKI さんのドキュメンタリーも見ていたので、今回、東京でのライブに初めて行けてよかった。その番組ではバークリー音楽院時代や、教会でゴスペル音楽の伴奏をしていた頃のこと、ソロライブを行うまでの話とそこでの演奏がとても印象的だった。

"明日世界が終わるとしても「ニューヨーク この街で生きる 〜BIG YUKI〜」"
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/4231/2396605/index.html

OPRCT は、代々木上原駅の南口を出てすぐのところに出来たクリエイターズスタジオ。イベントスペース、撮影スタジオなどが1つのビルに入っていて、地下にあるライブスペースは音が良かった。

会場に着いてからライブが始まるまでの少しの間に、以前に保存していた BIGYUKI のインタビュー記事をスマホで読んでいた。ライブでPCを使わないこと、「John Connor (feat. Bilal)」、「Red Pill」、「Blue Pill」といった曲の由来やテーマもわかり、ライブをより楽しめた。
https://spincoaster.com/interview-bigyuki

ライブは BIGYUKI、バンドメンバーが音楽と一体となったような、ビシビシくるグルーヴ感あり、静けさを感じさせる繊細な演奏ありで、ひとつのライブの中でもいろいろな変化があった。辿ってきた道のりと、ニューヨークを拠点とする活動から BIGYUKI だけの音楽になっているのだろうというのと、ひとつのジャンルにおさまらない音楽ということも感じた。