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20年ぶりの"闘魂" フィッシュマンズ x cero by Takeshi Okuno

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とにかく最高だったの一言。猪木イズム〜佐藤イズムの闘魂伝承。

茂木さんが去年一番の衝撃作だったというアルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」の時のツアー以来で見た、cero のライブも素晴らしかった。

対談記事で茂木さんが、「フィッシュマンズの曲を演奏する中でビートが変わっていって、ceroのみんなが合流していくっていうことをやってみたいんだよね。」と話していたので、あるいは「大停電の夜に」からの「ナイトクルージング」とかもあるのかな? と思っていたけどそういうのはなかった。

で、まず最初に初期フィッシュマンズの演奏があるとは、思ってもみないうれしい驚きだった。まさに気分はコール天。その後も、ライブ中は度々、涙腺がうるんだ。
オリジナルメンバーのギター、小嶋謙介さんも加わり、曲は小嶋さん作詞作曲のナンバー、「あの娘が眠ってる」。
去年リリースされたコンピレーション盤やアナログ盤のジャケットに、小嶋さんが今はデザイナーとして携わっているというのは素敵だ。

そしてあらためてフィッシュマンズのステージが準備され、鳴り響いたのは「男達の別れ」バージョンの「Oh Slime」。あの「柏原譲 柏原譲」、「茂木欣一 茂木欣一」、「サトー サトー」がまたライブで聴けるとは。そこから、「ナイトクルージング」、「なんてったの」という流れは「男達の別れ」と同じ。Rate Your Music のオールタイムチャートで81位になったりと、海外でもあらためて高く評価されていることも受けての出だしの曲順なのかな、とも思った。

1999年の「男達の別れ」というライブから20年経った今も、こうして男達+原田郁子さんが集い、また演奏されるというのは本当にうれしいことだ。それも懐メロ的な感じでは全然なく。

「男達の別れ」の「ひこうき」は、中盤の佐藤さんのギターが大きなハイライトだけど、この日の木暮さんならではのギターもかっこよかった。あの日の佐藤さんを彷彿とさせる、ステージを左右に動きながら客席最前列に迫る木暮さんの演奏を、あの日の赤坂ブリッツと同じような角度、距離感から見ていた。リハーサルの時の映像の一部を zAk さんがアップしていた。

#FISHMANS #闘魂2019

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佐藤さん亡き後のフィッシュマンズのライブは、2005年のLONG SEASON REVUE、2011年の野音以来だった。いろんなゲストボーカルを迎えたことも含めてその時々のトライもしてきた中で、茂木さん、原田さん、ハナレグミのボーカルのバランスも含めて、今回のが特に一番良かったように感じた。(2014年の VIVA LA ROCK や、2016年は見てない)。「Smilin’ Days, Summer Holiday」でのファルセットを使ったハナレグミのボーカルもよかった。

終盤の「ゆらめきIN THE AIR」がライブで演奏されたのも、20年ぶり。当時の佐藤さんのボーカルと、HONZIさんのバイオリンの音がミックスされていて、貴いという形容詞が浮かんだ演奏だった。

最後から2曲目、cero からボーカルの高城晶平さんとパーカッションの角銅真実さんを迎えての「JUST THING」は、今回の闘魂ならではの演奏で、できれば音源としてリリースしてもらえたらうれしいなと。

やはり、エンジニアの zAk さんによる音もすばらしく。佐藤さんの歌詞からあらためてインスピレーションを受けることもあり、「頼りない天使」では「本当さ ウソじゃないんだよ 未来はねえ 明るいって」、そういう気持ちを常に持っていたいなと思った。

ライブの中で茂木さんが、ライフワークとしてフィッシュマンズの曲を演奏し続けたい、と言っていた。また来年、闘魂2020にも期待したいし、毎年とは言わなくても可能な限り、今後も続けていってもらえたらいいな。

2019.2.19 闘魂2019 Zepp Tokyo
FISHMANS
0 あの娘が眠ってる
1 Oh Slime
2 ナイトクルージング
3 なんてったの
4 土曜日の夜
5 頼りない天使
6 ひこうき
7 Smilin’ Days, Summer Holiday
8 MELODY
9 ゆらめきIN THE AIR
10 いかれたBaby
11 JUST THING (with cero)
12 Weather Report (with cero)

会場でフライヤーが配られていて、フィッシュマンズのドキュメンタリー的な映画の制作がスタートしたとのことで、そちらも楽しみ。
https://motion-gallery.net/projects/THE-FISHMANS-MOVIE

フィッシュマンズを「いい音」で聴きまくった by Takeshi Okuno

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フィッシュマンズのドラマー茂木欣一さんと一緒に、『フィッシュマンズを「いい音」で聴きまくる!』というイベント。

2006年発行の『フィッシュマンズ全書』の電子書籍化を記念して、この本を監修した小野島大さんのナビゲートで、12月16日に新宿の ROCK CAFE LOFT で行われた。

1時間半か2時間くらいのイベントなのかなと思っていたが、夜7時に始まって結果的に4時間半。ファンにはこれ以上ないくらい楽しいイベントだった。

デビューアルバムの『Chappy Don't Cry』から順を追ってハイレゾとアナログでかけられ、最後の『男達の別れ』を除いて、小野島さんと茂木さんが一曲ずつ選曲。

トークの内容は、その当時の曲・アルバムづくりやライブのこと、メンバー同士のやりとり、音楽シーンの中でのフィッシュマンズの状況のことなど。フィッシュマンズというバンドのヒストリーが茂木さんによって語られる1本の映画を見ているように、時々その情景が思い浮かんだり。やはり小野島さんが話を引き出すのがうまく、来ていた人が聞きたいような内容を聞いてくれている感じで、ずっと一方的に話を聞いてる感じでなく楽しかった。

普段はヘッドホンやイヤホン、小さめのスピーカーで聴いているので、ROCK CAFE LOFT の音響で大音量で聴くのは全く違う体験だった。録音ってすごく音がいいんだなと、思った。音の世界に浸るとともに、聴きながらライブで聴いた当時のこととかを思い出したりもした。

フィッシュマンズを結成して最初のライブや、ZAKさんと『Neo Yankee's Holiday』をレコーディングする前に最初にデモで録った『待ってる人』など超レアなものも、茂木さん持参のカセットテープで聴かせてくれた。

休憩の時と終わった後に、茂木さんと少しお話もできた。最後にかかった曲は『男達の別れ』の『ゆらめき IN THE AIR』だったので、あの時の2デイズをライブで見た時のことを思い出したこととか。

来年2月19日には Cero との対バンもあり、個人的にライブで聴けるのは2011年以来でとても楽しみ。